2012.6.24
梅雨だとゆうのに夏のような陽気なので涼しくなる話をひとつ。
昔々あるところに渡し船の番人がおったそうな。番人の役目は通行手形の無いものや怪しいものを渡し船に乗せないことだった。あるとき番人が目を離したすきに旅の六部(巡礼者)がかってに渡し船で川を渡ってしまったそうな。あわてた番人は六部を追いかけていき、全員切り捨てて川に流してしまった。六部の祟りを恐れた番人の子孫は、供養の為に石碑をつくることにした。初めに頼んだ石工は「南無」の2文字を彫ったところで、苦しんで倒れてしまった。2人目の石工は「妙法」の2文字を彫ったところで気がふれてしまった。3人目の石工も「蓮華」の2文字を彫ったところで亡くなってしまいました。近くの石工はこの噂を恐れてもう誰も彫ってくれる人はいなくなってしまった。わざわざ新潟まで探しに行き、やっと彫ってくれる石工を見つけたが、その石工は新潟からの旅の途中で事故で死んでしまったそうな。ついに番人の子孫も題目を彫るのをあきらめて「南無妙法蓮華」の六文字の石碑を祀ったそうな。以上、鬼怒川.大瀞「六題目の碑」の言い伝えです。
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